ボリンジャーバンドと移動平均線のクロスを使った取引手法を3つ紹介!
ボリンジャーバンドとは、投資家「ジョン・ボリンジャー」によって作られたトレンド分析に適しているインジケーターです。 ボリンジャーバンドと同じく、トレンド分析に適したインジケーターに「移動平均線」があります。 ≫移動平均線とは?わかりやすく種類や活用法を解説 移動平均線は単体でもトレードで十分機能しますが、異なる期間の移動平均線を表示して、それらのクロスを利用したトレードも多くのトレーダーに活用されています。 そして移動平均線のクロスと、ボリンジャーバンドはとても相性が良いのです。 「移動平均線のクロスとボリンジャーバンドを組み合わせるメリットとは」 「移動平均線のクロスとボリンジャーバンドを使ってどのように取引するのか」 移動平均線のクロスとボリンジャーバンドを組み合わせると聞くと、上記のような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。 結論、移動平均線のクロスとボリンジャーバンドを組み合わせると、トレンド把握の精度をより高められます。 この記事では、移動平均線のクロスとボリンジャーバンドの組み合わせについて、概要から、メリット、具体的な取引手法に至るまで以下の8つの項目で詳しく解説していきます。 ボリンジャーバンドとは ボリンジャーバンドは「センターバンド(移動平均線)」と、移動平均線からの価格のばらつきを表す「σライン」の2つで構成されたインジケーターです。 またσラインには、主に±1σ、±2σ、±3σの6種類があります。 σラインの拡大ではトレンドの発生が分かり、センターバンドではトレンドの方向が分かるので、ボリンジャーバンドはトレンドを活かしたトレードに適しています。 ボリンジャーバンドついては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。 ≫ボリンジャーバンドとは?見方やテクニカル分析での使い方を解説! 移動平均線とは 移動平均線とは、一定期間における相場の平均価格を折れ線グラフで表したインジケーターです。 ボリンジャーバンドに表示されているセンターバンドも「単純移動平均線」と呼ばれる移動平均線の1つです。 ≫単純移動平均線(SMA)とは?利用方法をわかりやすく徹底解説 移動平均線が上に向いていると上昇トレンド、下を向いていると下落トレンドなど視覚的に分かりやすくトレンドが把握できるため、多くのトレーダーに利用されています。 移動平均線は、5日や10日、20日などの短期移動平均線、75日や100日、200日などの長期移動平均線の大きく2種類があります。 移動平均線は単体でも相場分析で機能しますが、期間の異なる複数の移動平均線を組み合わせることでより分析の精度を高められます。 ≫【テクニカル分析】移動平均線を3本のトレード手法やパーフェクトオーダーを解説 移動平均線のクロスとは 異なる期間の移動平均線を表示させると、移動平均線がクロスすることがあります。このような移動平均線のクロスには、以下の2種類があります。 ゴールデンクロス 短期移動平均線が、長期移動平均線を上抜いて2本の移動平均線がクロスした状態を「ゴールデンクロス」といいます。 短期移動平均線が、長期移動平均線を上抜くということは、短期の値動きの方が長期の値動きよりも強く、直近の相場価格が上昇傾向にあることを表します。 つまり、ゴールデンクロスは「買い」のトレードシグナルなのです。 一般的にゴールデンクロスの発生を確認して、買いエントリーを行うという使い方がされます。 ≫移動平均線のゴールデンクロスの発生条件や活用法を徹底解説! デッドクロス 短期移動平均線が、長期移動平均線を下抜いて2本の移動平均線がクロスした状態を「デッドクロス」といいます。 ゴールデンクロスと違い、短期移動平均線が長期移動平均線を下抜くということは、短期の値動きの方が長期の値動きより弱く、直近の相場価格が下落傾向にあることを表します。 つまり、デッドデンクロスは「売り」のトレードシグナルとして用いられるのです。 デッドデンクロスの発生を確認して、売りエントリーを行うという使い方が一般的です。 ≫【テクニカル分析】移動平均線のデッドクロスを徹底解説! ボリンジャーバンドと移動平均線のクロスを組み合わせるメリット ボリンジャーバンドには、デフォルトで中央に「20」期間移動平均線が表示されています。 ボリンジャーバンドは、中央の移動平均線の傾きや相場価格との位置状況を見てトレンドの方向を、σラインでトレンドの発生を確認できます。 ボリンジャーバンドだけでもトレードで十分利用できるのですが、トレンドの方向を一本の移動平均線のみに頼るのは少しエントリー根拠に欠けます。 そこで、センターバンドとは期間が異なる移動平均線を追加で表示させ、それぞれの移動平均線のクロスを確認することでトレンド把握の精度をより高められるのです。 ≫ボリンジャーバンドの期間設定は「20」がおすすめ?期間設定時のポイントを解説 ボリンジャーバンドと組み合わせる移動平均線の種類 センターバンドとは期間が異なる移動平均線を追加で表示させるといっても、どの移動平均線を表示させるべきなのか分からない方もいるのではないでしょうか? ボリンジャーバンドで組み合わせる移動平均線の期間としてオススメなのが、以下の2つです。 ボリンジャーバンドと組み合わせる移動平均線に原則はありませんが、必ずセンターバンドとは期間が異なる移動平均線を表示させるようにしましょう。 センターバンドには「20」期間移動平均線が表示されています。 しかし「25」期間や「15」期間など、あまりにも期間が近い移動平均線を表示させると、クロスが頻繁に発生してしまいます。 したがって短期または長期の移動平均線を表示させて、センターバンドでは確認できない時間軸のトレンド方向を把握することが大切なのです。 ボリンジャーバンドと移動平均線のクロスを組み合わせた3つの取引手法 それでは、実際にボリンジャーバンドと移動平均線のクロスを組み合わせた取引手法を紹介していきます。 移動平均線のクロスは、主に以下の3つの取引手法に利用できます。 その1:短期移動平均線と組み合わせた順張り取引 […]
ボリンジャーバンドとは、投資家「ジョン・ボリンジャー」によって作られたトレンド分析に適しているインジケーターです。
ボリンジャーバンドと同じく、トレンド分析に適したインジケーターに「移動平均線」があります。
移動平均線は単体でもトレードで十分機能しますが、異なる期間の移動平均線を表示して、それらのクロスを利用したトレードも多くのトレーダーに活用されています。
そして移動平均線のクロスと、ボリンジャーバンドはとても相性が良いのです。
「移動平均線のクロスとボリンジャーバンドを組み合わせるメリットとは」
「移動平均線のクロスとボリンジャーバンドを使ってどのように取引するのか」
移動平均線のクロスとボリンジャーバンドを組み合わせると聞くと、上記のような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
結論、移動平均線のクロスとボリンジャーバンドを組み合わせると、トレンド把握の精度をより高められます。
この記事では、移動平均線のクロスとボリンジャーバンドの組み合わせについて、概要から、メリット、具体的な取引手法に至るまで以下の8つの項目で詳しく解説していきます。
- ボリンジャーバンドとは
- 移動平均線とは
- 移動平均線のクロスとは
- ボリンジャーバンドと移動平均線のクロスを組み合わせるメリット
- ボリンジャーバンドと組み合わせる移動平均線の種類
- ボリンジャーバンドと移動平均線のクロスを組み合わせた3つの取引手法
- ボリンジャーバンドと移動平均線のクロスを組み合わせる際のポイント
- まとめ
ボリンジャーバンドとは
ボリンジャーバンドは「センターバンド(移動平均線)」と、移動平均線からの価格のばらつきを表す「σライン」の2つで構成されたインジケーターです。
またσラインには、主に±1σ、±2σ、±3σの6種類があります。
σラインの拡大ではトレンドの発生が分かり、センターバンドではトレンドの方向が分かるので、ボリンジャーバンドはトレンドを活かしたトレードに適しています。
ボリンジャーバンドついては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫ボリンジャーバンドとは?見方やテクニカル分析での使い方を解説!
移動平均線とは
移動平均線とは、一定期間における相場の平均価格を折れ線グラフで表したインジケーターです。
ボリンジャーバンドに表示されているセンターバンドも「単純移動平均線」と呼ばれる移動平均線の1つです。
≫単純移動平均線(SMA)とは?利用方法をわかりやすく徹底解説
移動平均線が上に向いていると上昇トレンド、下を向いていると下落トレンドなど視覚的に分かりやすくトレンドが把握できるため、多くのトレーダーに利用されています。
移動平均線は、5日や10日、20日などの短期移動平均線、75日や100日、200日などの長期移動平均線の大きく2種類があります。
移動平均線は単体でも相場分析で機能しますが、期間の異なる複数の移動平均線を組み合わせることでより分析の精度を高められます。
≫【テクニカル分析】移動平均線を3本のトレード手法やパーフェクトオーダーを解説
移動平均線のクロスとは
異なる期間の移動平均線を表示させると、移動平均線がクロスすることがあります。このような移動平均線のクロスには、以下の2種類があります。
- ゴールデンクロス
- デッドクロス
ゴールデンクロス
短期移動平均線が、長期移動平均線を上抜いて2本の移動平均線がクロスした状態を「ゴールデンクロス」といいます。
短期移動平均線が、長期移動平均線を上抜くということは、短期の値動きの方が長期の値動きよりも強く、直近の相場価格が上昇傾向にあることを表します。
つまり、ゴールデンクロスは「買い」のトレードシグナルなのです。
一般的にゴールデンクロスの発生を確認して、買いエントリーを行うという使い方がされます。
≫移動平均線のゴールデンクロスの発生条件や活用法を徹底解説!
デッドクロス
短期移動平均線が、長期移動平均線を下抜いて2本の移動平均線がクロスした状態を「デッドクロス」といいます。
ゴールデンクロスと違い、短期移動平均線が長期移動平均線を下抜くということは、短期の値動きの方が長期の値動きより弱く、直近の相場価格が下落傾向にあることを表します。
つまり、デッドデンクロスは「売り」のトレードシグナルとして用いられるのです。
デッドデンクロスの発生を確認して、売りエントリーを行うという使い方が一般的です。
ボリンジャーバンドと移動平均線のクロスを組み合わせるメリット
ボリンジャーバンドには、デフォルトで中央に「20」期間移動平均線が表示されています。
ボリンジャーバンドは、中央の移動平均線の傾きや相場価格との位置状況を見てトレンドの方向を、σラインでトレンドの発生を確認できます。
ボリンジャーバンドだけでもトレードで十分利用できるのですが、トレンドの方向を一本の移動平均線のみに頼るのは少しエントリー根拠に欠けます。
そこで、センターバンドとは期間が異なる移動平均線を追加で表示させ、それぞれの移動平均線のクロスを確認することでトレンド把握の精度をより高められるのです。
≫ボリンジャーバンドの期間設定は「20」がおすすめ?期間設定時のポイントを解説
ボリンジャーバンドと組み合わせる移動平均線の種類
センターバンドとは期間が異なる移動平均線を追加で表示させるといっても、どの移動平均線を表示させるべきなのか分からない方もいるのではないでしょうか?
ボリンジャーバンドで組み合わせる移動平均線の期間としてオススメなのが、以下の2つです。
- 5日移動平均線(短期):1週間における金融機関の営業日を表す
- 200日移動平均線(長期):1年間における金融機関の営業日を表す
ボリンジャーバンドと組み合わせる移動平均線に原則はありませんが、必ずセンターバンドとは期間が異なる移動平均線を表示させるようにしましょう。
センターバンドには「20」期間移動平均線が表示されています。
しかし「25」期間や「15」期間など、あまりにも期間が近い移動平均線を表示させると、クロスが頻繁に発生してしまいます。
したがって短期または長期の移動平均線を表示させて、センターバンドでは確認できない時間軸のトレンド方向を把握することが大切なのです。
ボリンジャーバンドと移動平均線のクロスを組み合わせた3つの取引手法
それでは、実際にボリンジャーバンドと移動平均線のクロスを組み合わせた取引手法を紹介していきます。
移動平均線のクロスは、主に以下の3つの取引手法に利用できます。
- 短期移動平均線と組み合わせた順張り取引
- 長期移動平均線と組み合わせた順張り取引
- 短期移動平均線と組み合わせた逆張り取引
その1:短期移動平均線と組み合わせた順張り取引
1つ目は、短期移動平均線(5日移動平均線)とボリンジャーバンドを組み合わせた順張り取引です。
このトレードでは、以下のような移動平均線クロスを使った順張り取引のサインが発生しているかまず確認します。
- 買いの場合:短期移動平均線がセンターバンドを上抜け(ゴールデンクロス)
- 売りの場合:短期移動平均線がセンターバンドを下抜け(デッドクロス)
そしてボリンジャーバンドのσラインが拡大しているかどうかも確認します。
順張り取引のサインとボリンジャーバンドのσラインの拡大が確認できたら、順張りエントリーをします。
ポジション決済は、±2σまたは±3σラインタッチ、または短期移動平均線と相場価格がクロスしたタイミングです。
また損切りは、順張り取引のサインとした根拠が崩れた場合に行います。例えば買いエントリーをした場合は、短期移動平均線がセンターバンドを下抜けしたタイミングです。
その2:長期移動平均線と組み合わせた順張り取引
2つ目は、長期移動平均線(200日移動平均線)とボリンジャーバンドを組み合わせた順張り取引です。
エントリーの仕組みは、短期移動平均線と組み合わせる場合とほとんど同じです。
- 買いの場合:センターバンドが長期移動平均線を上抜け(ゴールデンクロス)
- 売りの場合:センターバンドが長期移動平均線を下抜け(デッドクロス)
この取引手法では、センターバンドが短期移動平均線と同じ扱いになります。またボリンジャーバンドのσラインが拡大しているかどうかも確認しておきましょう。
ポジション決済は、±2σまたは±3σラインタッチ、または相場価格がセンターバンドとクロスしたタイミングです。
ただし長期移動平均線と組み合わせる取引手法では、長期トレンドを狙えるので、うまくトレンドに乗れると数日間と長い期間ポジションを保有できる可能性があります。
長期トレンドに乗れそうな場合は、主要な水平線に達するまでポジションを保有してもよいでしょう。
長期トレンドに乗れそうなほどトレンドが強いかどうかは、センターバンドや長期移動平均線の傾き、ボリンジャーバンドでバンドウォークが発生しているかで判断してください。
また損切りは、エントリーの根拠が崩れた場合に行います。例えば買いエントリーをした場合は、センターバンドが長期移動平均線を下抜けしたタイミングです。
ボリンジャーバンドのみを使った順張り手法ついては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫ボリンジャーバンドの順張り手法を2つ紹介!順張りに向いている理由も解説
その2:短期移動平均線と組み合わせた逆張り取引
3つ目は、短期移動平均線(5日移動平均線)とボリンジャーバンドを組み合わせた逆張り取引です。
ここで紹介する取引手法では、移動平均線とボリンジャーバンドにおけるセンターバンドのクロスをポジション決済で利用します。
ボリンジャーバンドの逆張り手法には様々ありますが、以下のような±2σラインを使ったエントリーが最もベーシックな取引手法として知られています。
- 買いの場合:-2σバンドに相場価格がタッチ
- 売りの場合:2σバンドに相場価格がタッチ
エントリー後、買いの場合は移動平均線とセンターバンドの「ゴールデンクロス」、売りの場合は移動平均線とセンターバンドの「デッドクロス」のタイミングで決済を行います。
また損切りは、エントリーの根拠が崩れた場合に行います。例えば買いエントリーをした場合は、相場価格が-2σラインを下抜けしたタイミングです。
ボリンジャーバンドの逆張り手法ついては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
≫ボリンジャーバンドを使った逆張り手法を紹介!逆張りが使える状況も解説!
ボリンジャーバンドと移動平均線のクロスを組み合わせる際のポイント
ボリンジャーバンドと移動平均線のクロスを組み合わせると、相場のトレンドを把握できる精度が高まるので、順張り取引の勝率をさらに高められます。
ただしボリンジャーバンドも移動平均線もトレンドを把握することに特化したインジケーターなので、相場における過熱感の確認にはそれほど強くない特徴があります。
したがって相場の過熱感も把握したいという場合は、RSIのようなオシレーターインジケーターをさらに組み合わせて利用することもオススメです。
ボリンジャーバンドとRSIを組み合わせた取引手法ついては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
まとめ
ボリンジャーバンドと移動平均線のクロスを組み合わせた取引手法について詳しく解説してきました。
移動平均線のクロスは、買いまたは売りのトレードシグナルを視覚的に分かりやすく把握できるので、初心者でも簡単に取り入れられるサインです。
また移動平均線をボリンジャーバンドと組み合わせると、複数時間軸のトレンドも確認できるので順張り取引の精度をさらに高められます。
ただし、移動平均線のクロスは異なる期間の移動平均線を表示することで初めてトレードで機能するので、センターバンドの設定とは異なるものを用意しましょう。