ボリンジャーバンドのスクイーズとは?トレードでの利用方法も解説!

ボリンジャーバンドの4種類の形(パターン)の一つがスクイーズです。この記事では、ボリンジャーバンドのスクイーズについて解説していきます。

ボリンジャーバンドは、相場のトレンドやボラティリティの大きさを、バンドと移動平均線で視覚的に分かりやすく表示できるトレンド系インジケーターです。

ボリンジャーバンドにはさまざまな形がありますが、相場のボラティリティが小さくなり、バンドが収縮している状態を「スクイーズ」と呼びます。

「スクイーズではどのようなことが判断できるのか」

「スクイーズをどのように実際のトレードに活用したらいいのか」

ボリンジャーバンドのスクイーズと聞くと、上記のような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

結論としてボリンジャーバンドのスクイーズは順張りでも逆張りでも活用でき、初心者の方でもすぐにトレードに取り入れられます。

しかしスクイーズを利用して逆張りをする際は、ある程度相場に慣れている必要があるので、注意しなければいけません。

この記事では、ボリンジャーバンドのスクイーズについて、概要からトレードでの利用方法に至るまで以下の6つの項目で詳しく解説していきます。

  • ボリンジャーバンドのスクイーズとは
  • スクイーズはエクスパンションの前兆
  • スクイーズを確認する際に注目すべき3つのポイント
  • ボリンジャーバンドのスクイーズを利用した2つのトレード手法
  • スクイーズをトレードで利用する際の3つのポイント
  • まとめ

ボリンジャーバンドのスクイーズとは

ボリンジャーバンドのスクイーズとは、ボリンジャーバンドのバンドが収縮する現象です。

具体的にはスクイーズの状態になると、ボリンジャーバンドの3つのラインである「移動平均線」、「上部のバンド」、「下部のバンド」が狭まり、横ばいになります。

ボリンジャーバンドのバンドはボラティリティの大きさを表し、ボラティリティが大きくなるとバンドは広がり、ボラティリティが小さくなるとバンドは収縮します。

したがってスクイーズが発生するということは、相場のボラティリティが小さい、つまり相場にはトレンドが乏しくレンジであるということを表しているのです。

スクイーズはエクスパンションの前兆

相場は「レンジ相場」と「トレンド相場」の2つで成り立っています。

つまりボリンジャーバンドの形で言うと、レンジ相場で発生する「スクイーズ」とトレンド相場で発生する「エクスパンション」が繰り返されて相場は成り立っているのです。

したがってボリンジャーバンドがスクイーズの状態である場合、価格が動き出してエクスパンションが発生するまでの待機時間だといえます。

スクイーズはエクスパンションが発生する前兆であると覚えておきましょう。

ボリンジャーバンドのエクスパンションについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

スクイーズを確認する際に注目すべき3つのポイント

スクイーズを確認する際に注目するべき以下の3つのポイントについて詳しく紹介していきます。

  • スクイーズの期間が長いほど大きなトレンドが期待できる
  • バンドの幅に注目する
  • 移動平均線の向きも確認しておく

その1:スクイーズの期間が長いほど大きなトレンドが期待できる

ボリンジャーバンドのスクイーズが長期間続くほど、今後大きなトレンド相場が発生する可能性が高まります。

スクイーズ期間中は、多くのトレーダーが一定のレンジ内でポジションを保有するため、大量のポジションがレンジ内に蓄積されます。

したがってスクイーズの期間が長ければ長いほど、トレンドが発生して一方向に相場が動き出すと、スクイーズの期間中に蓄積されたポジションのロスカットが多く発生するのです。

加えて、トレンド発生による新規エントリーもされるので、より大きな上昇トレンドが発生する可能性が高いのです。

つまり、長いスクイーズ期間は、大きなトレンド形成に向けた力強いサインであると覚えておきましょう。

その2:バンドの幅に注目する

ボリンジャーバンドでスクイーズを確認する際は、バンドの幅、特に多くのトレーダーに利用される±2σバンドの幅に注目しましょう。

スクイーズには、±2σバンドの「幅が狭いスクイーズ」と「幅が広いスクイーズ」があります。

±2σバンドを利用した逆張りがスクイーズで有名な逆張り手法ですが、逆張りに向いているのは「幅が広いスクイーズ」なのです。

なぜならバンド間の幅が大きい方が、レンジ内で逆張りをする際に大きな値幅が狙えるからです。

一方で幅が狭いスクイーズでは、逆張りをしても狙える値幅が小さく、より価格がランダムな動きをする可能性が高いのでトレードは控えることが賢明でしょう。

その3:移動平均線の向きも確認しておく

ボリンジャーバンドのスクイーズを確認する際には、移動平均線の向きも確認することが重要です。

スクイーズの状態では、バンド幅だけでなく、移動平均線が横ばいになっているかを確認することで、相場がトレンドレスかどうかをより正確に把握できます。

またバンドが移動平均線をもとに計算されていることからも、移動平均線に注目しておくことは重要だといえます。

【テクニカル分析】移動平均線とは?種類・活用法をわかりやすく解説

ただし、移動平均線は短期的な値動きにも左右されることがあるので、あくまで参考程度に見るようにしましょう。

ボリンジャーバンドの計算式については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

ボリンジャーバンドのスクイーズを利用した2つのトレード手法

ボリンジャーバンドのスクイーズが実際にどのようにトレードで活用されるのか、以下の2つのトレード手法を見ていきましょう。

  • スクイーズからエクスパンションの発生でトレンドフォロー
  • レンジ内での逆張りトレード

その1:スクイーズからエクスパンションの発生でトレンドフォロー

1つ目は、スクイーズからエクスパンションが発生した際、トレンド発生とみなしてトレンドフォローを行うトレード手法です。

エクスパンションの発生と同時にポジションを保有することで、トレンドの初期段階から値動きの波に乗れる可能性があります。

ポジションの決済はトレンド転換のサインである、ボージが発生した際に行います。

ボリンジャーバンドのボージについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。

スクイーズを利用してトレンドフォローの取引を行う際は、スクイーズの長さも確認しておくことで発生したトレンドの強さをあらかじめ推測できます。

またエクスパンション発生時に、ローソク足の終値がバンドを超えているのかを見ることも、だまし対策になるので同時に確認しておきましょう。

その2:レンジ内での逆張りトレード

2つ目は、スクイーズ期間中にバンドを基準に逆張りトレードをするトレード手法です。

スクイーズ期間中はレンジ相場であると判断できるので、レンジの上限と下限で逆張りをすることで反発分の利益を狙えます。

しかしレンジ相場で逆張りする際にポイントとなるのは、どこをレンジの上限と下限の基準にするのかということです。

そこでボリンジャーバンドの±2σをレンジの上限、下限の基準とします。

±2σ内に価格が収まる確率は約95.4%といわれているので、高い確率で2σバンド付近で価格が反転する可能性が高いのです。

ポジションの決済は、ボリンジャーバンドの移動平均線や反対側の1σラインなど反発する可能性が高い箇所へタッチした際に行います。

スクイーズをトレードで利用する際の3つのポイント

最後にスクイーズをトレードで利用する際のポイントを3つまとめました。

  • 逆張りが必ず成功するとは限らない
  • 他のインジケーターと組み合わせる
  • 価格が多少バンドを超えることもある

注意点についても解説しているので、スクイーズを活用する前に確認しておきましょう。

その1:逆張りが必ず成功するとは限らない

スクイーズはレンジ内の逆張りで利用されることも多いですが、もし意図とは反してトレンドが発生した場合、損切りを必ず行うようにしましょう。

±2σバンド付近では価格が反発する可能性は高いのですが、あくまでも過去の相場価格をもとに計算された確率にすぎず、必ずしもその通りになるとは限りません。

特にスクイーズは次のトレンドに向けた待機時間でもあるので、いつトレンドが発生してもおかしくありません。

したがってスクイーズは基本的に順張りで利用し、逆張りで利用する際にはいつトレンドが発生してもいいようにリスク管理を行うようにしましょう。

その2:他のインジケーターと組み合わせる

ボリンジャーバンドのスクイーズと他のインジケーターと組み合わせることで、トレードの精度をより上げられます。

スクイーズは、相場の過熱感を見極める際に役立つオシレーターと同じ、逆張りの指標としてよく利用されます。

しかしボリンジャーバンドはトレンド系インジケーターであるので、オシレーターとしては少し信憑性に欠けるのです。

したがってMACDやRSIなどの他のオシレーター系インジケーターと組み合わせることで、逆張りの精度をより高められます。

テクニカル分析で活用されるオシレーターとは?具体的な活用方法や注意点を解説!

その3:価格が多少バンドを超えることもある

スクイーズが発生していても、相場価格がレンジの上限・下限の基準としたバンドを一時的に超えることもあります。

したがって損切り基準をレンジの上限・下限としているバンドだけに絞らないようにしましょう。

価格がバンドを一度超えた後、ひげでバンド内に戻す「ダマシ」のような値動きが発生することも多々あります。

バンドのみを損切りの基準とした場合、「ダマシ」のせいで無駄な損切りをしてしまいかねないのです。

したがってバンドだけではなく、水平線を引いたり、ローソクが確定するまで待ったりなど他の損切り目安も用いることが大切です。

またバンドはあくまで目安であり、多少超えることもあるということは覚えておくとよいでしょう。

まとめ

ボリンジャーバンドのスクイーズついて、スクイーズの概要からスクイーズを確認する際や、実際のトレードで活用する際のポイントに至るまで詳しく解説してきました。

ボリンジャーバンドのスクイーズは、視覚的に相場状況が分かりやすく、逆張り方法も直感的に分かりやすいので、初心者の方でも簡単にトレードに取り入れられます。

しかしスクイーズを使った逆張りは、実は損切りの基準が難しく、ある程度相場に慣れないと使いこなすのには難しいのです。

したがって、まずはボリンジャーバンドのスクイーズをトレンド発生までの待機時間としてとらえて、順張りトレードで使うことがおすすめです。

相場に慣れてきたら、他のインジケーターを組み合わせるなどして逆張りに挑戦してみてもよいでしょう。

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