グランビルの8つの法則をわかりやすく解説!うまく使いこなすためのコツも紹介

グランビルの法則とは、米国の証券アナリストである「ジョセフ・E・グランビル」が考案した移動平均線を使う相場分析方法です。 グランビルの法則には、移動平均線の傾きや相場価格との位置関係によって8つの売買シグナルがあります。 「8つの売買シグナルを分かりやすく教えてほしい」 「グランビルの法則をトレードに取り入れる際のコツはあるのか」 グランビルの法則と聞くと、上記のような要望や疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。 8つのグランビルの法則は仕組みが非常にシンプルで、トレード初心者でも簡単にトレードに取り入れられます。 しかし必ずしもグランビルの法則が成り立つわけではないので、利用時の注意点はしっかりと抑えておかなければなりません。 この記事では、グランビルの法則について以下の7つの項目で詳しく解説していきます。 グランビルの法則とは グランビルの法則とは、米国の証券アナリストである「ジョセフ・E・グランビル」が考案した相場分析方法です。 グランビルの法則では、移動平均線の傾きや、移動平均線と相場価格との位置関係から、売買シグナルを判断します。 グランビルの法則は、もともと株式相場で利用されていた分析方法でしたが、為替相場でも同じ法則が成り立つことから、さまざまな相場で利用されるようになりました。 グランビルの法則の基礎となる理論 グランビルの法則について詳しくみていく前に、グランビルの法則を理解するための以下の基礎的な理論を理解しておきましょう。 移動平均線は全トレーダーが保有しているポジションの取得価格の平均値を表しており、相場価格が移動平均線より上にあれば買い手が多い、下にあれば売り手が多いと分かります。 そして買い手が多くなれば、移動平均線よりもさらに上、売り手が多くなれば移動平均線よりもさらに下に相場価格は推移します。 しかし相場価格は常に一方的な方向に動き続けるわけではありません。 移動平均線から価格が離れすぎると、再び移動平均線付近に戻ろうとする傾向があるのです。 ≫【テクニカル分析】移動平均線を1本だけ使ったシンプルなトレード手法を解説 グランビルの法則における8つの売買シグナル それではグランビルの8つの法則を詳しくみていきましょう。 グランビルの法則には、4つの買いシグナルと、4つの売りシグナル、計8つの売買シグナルがあります。 それぞれの売買シグナルについて詳しく紹介していきます。 買いシグナル1 1つ目の買いシグナルは、上向きまたは横ばいになっている移動平均線を相場価格が上抜けたタイミングでのエントリーです。 まずは移動平均線の傾きを見て、上昇トレンドまたは上昇トレンドが発生する傾向にあるのか確認します。 相場価格が上昇傾向にあることが確認できたら、移動平均線を上回ったタイミングで順張りの新規エントリーを行います。 買いシグナル2 2つ目の買いシグナルは、相場価格が上向きの移動平均線を一時的に下回り、再度上回ったタイミングでのエントリーであり、押し目買いに使えます。 上昇トレンドが発生している中で、順張りを行いたい場合、押し目買いをすることでより有利な取得価格で取引ができます。 一時的に価格が下落したことを確認し、相場価格が再度移動平均線を上回ったタイミングを上昇トレンド再開とみなしてエントリーします。 買いシグナル3 3つ目の買いシグナルは、上向きの移動平均線に向けて一時的に価格が下落したが、下抜けはすることなく上昇したタイミングでの買いエントリーです。 一時的に価格が下落した段階では、買いシグナル2のような押し目買いが狙えます。 しかし移動平均線を下抜けすることなく上昇した場合、より強い上昇トレンドが発生しているとみなして買いエントリーを行えるのです。 買いシグナル3は、買い増しのタイミングを図るためのシグナルとして役立ちます。 買いシグナル4 4つ目の買いシグナルは、相場価格が下向きの移動平均線から大きく下向きに乖離したタイミングでのエントリーです。 買いシグナル4は、相場価格が移動平均線から乖離しすぎると、いつかは移動平均線へ戻る傾向にあるという習性を利用したシグナルです。 大きく下向きに乖離したタイミングでの、一時的な反発を狙った逆張りトレードに利用できます。 売りシグナル1 1つ目の売りシグナルは、下向きまたは横ばいになっている移動平均線を相場価格が下抜けたタイミングでのエントリーです。 買いシグナル1同様、移動平均線の傾きを見て、下落トレンドまたは下落トレンドが発生しそうなのか確認します。 相場価格に下落の兆候があることを確認できたら、移動平均線を下回ったタイミングで順張りの新規エントリーを行います。 売りシグナル2 2つ目の売りシグナルは、相場価格が下向きの移動平均線を一時的に上回り、再度下回ったタイミングでの買いエントリーであり、戻り売りのタイミングが分かります。 下落トレンドが発生している中で、順張りトレードを行う場合、戻り売りをすることでより有利な取得価格で取引ができます。 一時的に価格が上昇したことを確認し、相場価格が再度移動平均線を下回ったタイミングを下落トレンド再開とみなしてエントリーします。 売りシグナル3 3つ目の売りシグナルは、下向きの移動平均線に向けて一時的に価格が上昇したが、上抜けはせずに下落が再開したタイミングでの売りエントリーです。 一時的に価格が上昇した段階では、売りシグナル2のような戻り売りが狙えます。 しかし移動平均線を上抜けすることなく下落した場合、より強い下落トレンドが再開したとみなして、順張りの売りエントリーを行えるのです。 売りシグナル3は、売り増しのタイミングを図るために役立ちます。 売りシグナル4 4つ目の売りシグナルは、相場価格が上向きの移動平均線から大きく上向きに乖離したタイミングでのエントリーです。 […]

グランビルの法則とは、米国の証券アナリストである「ジョセフ・E・グランビル」が考案した移動平均線を使う相場分析方法です。

グランビルの法則には、移動平均線の傾きや相場価格との位置関係によって8つの売買シグナルがあります。

「8つの売買シグナルを分かりやすく教えてほしい」

「グランビルの法則をトレードに取り入れる際のコツはあるのか」

グランビルの法則と聞くと、上記のような要望や疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

8つのグランビルの法則は仕組みが非常にシンプルで、トレード初心者でも簡単にトレードに取り入れられます。

しかし必ずしもグランビルの法則が成り立つわけではないので、利用時の注意点はしっかりと抑えておかなければなりません。

この記事では、グランビルの法則について以下の7つの項目で詳しく解説していきます。

  • グランビルの法則とは
  • グランビルの法則の基礎となる理論
  • グランビルの法則における8つの売買シグナル
  • グランビルの法則で用いる移動平均線の設定
  • グランビルの法則を使いこなすための2つのポイント
  • グランビルの法則を利用する際の注意点
  • まとめ

グランビルの法則とは

グランビルの法則とは、米国の証券アナリストである「ジョセフ・E・グランビル」が考案した相場分析方法です。

グランビルの法則では、移動平均線の傾きや、移動平均線と相場価格との位置関係から、売買シグナルを判断します。

グランビルの法則は、もともと株式相場で利用されていた分析方法でしたが、為替相場でも同じ法則が成り立つことから、さまざまな相場で利用されるようになりました。

グランビルの法則の基礎となる理論

グランビルの法則について詳しくみていく前に、グランビルの法則を理解するための以下の基礎的な理論を理解しておきましょう。

  • 移動平均線は全トレーダーが保有しているポジションの取得価格の平均値を表す
  • 相場価格は、時間が経つと移動平均線から離れる
  • 相場価格が移動平均線より上にあるほど買われすぎていると判断できる
  • 相場価格が移動平均線より下にあるほど売られすぎていると判断できる
  • 移動平均線から価格が離れすぎると、再び移動平均線付近に戻ろうとする

移動平均線は全トレーダーが保有しているポジションの取得価格の平均値を表しており、相場価格が移動平均線より上にあれば買い手が多い、下にあれば売り手が多いと分かります。

そして買い手が多くなれば、移動平均線よりもさらに上、売り手が多くなれば移動平均線よりもさらに下に相場価格は推移します。

しかし相場価格は常に一方的な方向に動き続けるわけではありません。

移動平均線から価格が離れすぎると、再び移動平均線付近に戻ろうとする傾向があるのです。

【テクニカル分析】移動平均線を1本だけ使ったシンプルなトレード手法を解説

グランビルの法則における8つの売買シグナル

それではグランビルの8つの法則を詳しくみていきましょう。

グランビルの法則には、4つの買いシグナルと、4つの売りシグナル、計8つの売買シグナルがあります。

それぞれの売買シグナルについて詳しく紹介していきます。

買いシグナル1

1つ目の買いシグナルは、上向きまたは横ばいになっている移動平均線を相場価格が上抜けたタイミングでのエントリーです。

まずは移動平均線の傾きを見て、上昇トレンドまたは上昇トレンドが発生する傾向にあるのか確認します。

相場価格が上昇傾向にあることが確認できたら、移動平均線を上回ったタイミングで順張りの新規エントリーを行います。

買いシグナル2

2つ目の買いシグナルは、相場価格が上向きの移動平均線を一時的に下回り、再度上回ったタイミングでのエントリーであり、押し目買いに使えます。

上昇トレンドが発生している中で、順張りを行いたい場合、押し目買いをすることでより有利な取得価格で取引ができます。

一時的に価格が下落したことを確認し、相場価格が再度移動平均線を上回ったタイミングを上昇トレンド再開とみなしてエントリーします。

買いシグナル3

3つ目の買いシグナルは、上向きの移動平均線に向けて一時的に価格が下落したが、下抜けはすることなく上昇したタイミングでの買いエントリーです。

一時的に価格が下落した段階では、買いシグナル2のような押し目買いが狙えます。

しかし移動平均線を下抜けすることなく上昇した場合、より強い上昇トレンドが発生しているとみなして買いエントリーを行えるのです。

買いシグナル3は、買い増しのタイミングを図るためのシグナルとして役立ちます。

買いシグナル4

4つ目の買いシグナルは、相場価格が下向きの移動平均線から大きく下向きに乖離したタイミングでのエントリーです。

買いシグナル4は、相場価格が移動平均線から乖離しすぎると、いつかは移動平均線へ戻る傾向にあるという習性を利用したシグナルです。

大きく下向きに乖離したタイミングでの、一時的な反発を狙った逆張りトレードに利用できます。

売りシグナル1

1つ目の売りシグナルは、下向きまたは横ばいになっている移動平均線を相場価格が下抜けたタイミングでのエントリーです。

買いシグナル1同様、移動平均線の傾きを見て、下落トレンドまたは下落トレンドが発生しそうなのか確認します。

相場価格に下落の兆候があることを確認できたら、移動平均線を下回ったタイミングで順張りの新規エントリーを行います。

売りシグナル2

2つ目の売りシグナルは、相場価格が下向きの移動平均線を一時的に上回り、再度下回ったタイミングでの買いエントリーであり、戻り売りのタイミングが分かります。

下落トレンドが発生している中で、順張りトレードを行う場合、戻り売りをすることでより有利な取得価格で取引ができます。

一時的に価格が上昇したことを確認し、相場価格が再度移動平均線を下回ったタイミングを下落トレンド再開とみなしてエントリーします。

売りシグナル3

3つ目の売りシグナルは、下向きの移動平均線に向けて一時的に価格が上昇したが、上抜けはせずに下落が再開したタイミングでの売りエントリーです。

一時的に価格が上昇した段階では、売りシグナル2のような戻り売りが狙えます。

しかし移動平均線を上抜けすることなく下落した場合、より強い下落トレンドが再開したとみなして、順張りの売りエントリーを行えるのです。

売りシグナル3は、売り増しのタイミングを図るために役立ちます。

売りシグナル4

4つ目の売りシグナルは、相場価格が上向きの移動平均線から大きく上向きに乖離したタイミングでのエントリーです。

売りシグナル4は、買いシグナル4と同様、相場価格が移動平均線から乖離しすぎると、移動平均線へ戻る習性があることを利用したシグナルです。

大きく上向きに乖離したタイミングでの、一時的な下落を狙った逆張りトレードに利用できます。

グランビルの法則で用いる移動平均線の設定

グランビルの法則で用いる移動平均線の設定には決まりがありません。

しかしグランビルの法則は、200期間移動平均線をもとに開発された分析方法なので、基本的には200期間移動平均線を利用することがおすすめです。

75・100期間のような中長期の移動平均線もグランビルの法則に利用できますが、5・10期間といったあまりにも短期の移動平均線を利用する際は注意が必要です。

あまりにも設定期間が短いと相場価格と移動平均線の位置が重なる機会が多く、だましも増えてしまいます。

移動平均線のおすすめ設定を取引スタイル・手法別に紹介!注意点も解説

グランビルの法則を使いこなすための2つのポイント

グランビルの法則をトレードでうまく使いこなすためにも、以下の2つのポイントを抑えておきましょう。

  • 買いシグナルと売りシグナルどちらかから覚える
  • 複数の時間軸を確認する

その1:買いシグナルと売りシグナルどちらかから覚える

グランビルの法則をトレードに取り入れたい方は、まず買いシグナルと売りシグナルどちらかから覚えるようにしましょう。

グランビルの法則には8つのシグナルが多いので、覚えるのが大変だと感じるトレード初心者も多いかと思います。

買いシグナルと売りシグナルはどちらも仕組みは同じなので、まず買いの4つのシグナルまたは売りの4つのシグナルを覚えると、スムーズに8つの売買シグナルを理解できます。

その2:複数の時間軸を確認する

グランビルの法則を使う際は、ぜひ複数の時間足を確認してみてください。

グランビルの法則は、短期足や長期足など時間軸を問わず成り立つ法則です。

短期足で確認できた売買サインと同じサインが長期足でも確認できると、より精度の高いトレードシグナルとして見なせます。

しかし長期足よりも短期足の方が売買シグナルの発生回数は多いものの、だましも多い傾向にあるので注意しなければなりません。

トレード初心者は、日足や1時間足や4時間足などイレギュラーな値動きが少ない中長期の時間軸を使ってみることがオススメです。

グランビルの法則を利用する際の注意点

グランビルの法則はトレード初心者でも取り入れやすい分析方法ですが、利用時には以下の3つの点に注意しましょう。

  • 1番と5番のシグナルを使った売買判断が難しい
  • 番号の順番通りにシグナルが現れる訳ではない
  • 逆張りシグナルが機能しない時がある

その1:1番のシグナルを使った売買判断が難しい

買い、売りともに1番のシグナルを使った売買判断が難しい点には注意しましょう。

1番の売買シグナルが成り立てば、トレンドの初動から乗ることができるものの、トレンド転換のタイミングでエントリーを行わなければなりません。

したがって必ずしもトレンドが転換するとは限らず、うまく法則が成りたたない可能性もあるのです。

グランビルの法則に慣れるまでは、押し目買いや戻り売りができる2番と3番のシグナルをトレードに取り入れるとよいでしょう。

その2:番号の順番通りにシグナルが現れる訳ではない

グランビルの法則では、番号の順番通りにシグナルが現れる訳ではありません。

例えば、買いシグナル2で相場価格が移動平均線を一時的に下回った際、さらに相場価格が急落して、買いシグナル4のような反発を狙えることもあります。

グランビルの法則には番号がついているものの、相場の動きに合わせて臨機応変に使い分けるのがコツです。

その3:逆張りシグナルが機能しない時がある

4番のような逆張りを狙う売買シグナルはうまくいかなかった場合、大きな損失に繋がる恐れがあります。

4番では、乖離しすぎているというある程度主観的な感覚でエントリーを行う必要があるので、タイミングが早すぎるとさらに逆行する可能性もあり得るのです。

グランビルの法則で逆張りをして、うまく反転しなかった場合はしっかりと損切りを行いましょう。

また反転タイミングを判断するために、相場の過熱感を確認できるオシレーター系インジケーターと組み合わせるとより取引精度を高められます。

テクニカル分析で活用されるオシレーターとは?具体的な活用方法や注意点を解説!

まとめ

グランビルの法則について、概要から、8つの売買シグナルの詳細、使いこなすためのコツから注意点に至るまで詳しく解説してきました。

移動平均線を使った相場分析方法であるグランビルの法則は、仕組みがシンプルで初心者トレーダーでも簡単にトレードに取り入れられます。

まずは買い・売りどちらかのパターンを覚えておくとスムーズに使いこなせるようになるでしょう。

しかしグランビルの法則はもちろん必ずしも成り立つルールではありません。

有効に機能する場面は多数あるものの、うまくいかなかった場合は、しっかり損切りをおこなってリスク管理をするようにしましょう。

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