ボリンジャーバンドのボージとは?見極め方やトレードでの活用方法を解説!
ボリンジャーバンドとは、相場のトレンドやボラティリティの大きさを視覚的に分かりやすく確認できるトレンド系インジケーターです。 ボリンジャーバンドにはバンドの形状によって様々な見方がありますが、ボージはバンド幅が最も大きく拡大している形状であり、トレンド終了を表します。 「ボージはどのようにして判断できるのか」 「ボージをどのように実際のトレードに活用したらいいのか」 ボリンジャーバンドのボージと聞くと、上記のような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。 ボージのタイミングが分かると、トレンドの終了が判断でき利益確定に役立ちますが、見極めるのが難しい点が課題として挙げられます。 しかしインジケーターや他のテクニカル指標を組み合わせることで、ボージを見極める精度を高められるのです。 この記事では、ボリンジャーバンドのボージについて、概要から見極め方、トレードでの利用方法に至るまで以下の7つの項目で詳しく解説していきます。 ボリンジャーバンドのボージとは ボージとは、ボリンジャーバンドのバンド幅が最も大きく拡大している現象です。 ボリンジャーバンドのバンド幅は、相場価格のボラティリティが大きくなると拡大し、小さくなると縮小します。 したがってボージは、トレンド相場の中で最もボラティリティが最も高まっている瞬間であることを表します。 ボージはトレンド終了のサインでもある 相場価格に変動が起きると、エクスパンションが発生しトレンド相場となります。そしてボラティリティが最大限に高まり、トレンドがピークに達するとボージが現れます。 そしてボージ発生後はトレンドが一旦終了し、バンド幅が閉じ始めて再びレンジ相場へ推移します。 したがってボージが発生したという事は、ボラティリティが最も高まっている瞬間であると同時に、トレンド終了のサインでもあるのです。 ボリンジャーバンドのエクスパンションについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。 ボリンジャーバンドの流れを確認しておく ボージの概要を理解したところで、相場においてボージがどのような流れで発生するのか、ボリンジャーバンドの流れを踏まえつつみていきましょう。 相場においてボリンジャーバンドは、基本的に以下の形で推移します。 まずレンジ相場では、ボリンジャーバンドはスクイーズの状態です。そしてレンジ相場からトレンド相場に変化するとエクスパンションが発生します。 トレンドが強く継続する場合はバンドウォークが発生し、トレンドのピーク時にはボージが現れます。 ボージ発生後、バンド幅は閉じていき再びスクイーズの状態となるというのが一連の流れです。 実際、バンドウォークが発生しなかったり、ボージから再びエクスパンションが発生したりすることもありますが、基本的な流れは上記になると覚えておきましょう。 ボリンジャーバンドのそれぞれの形については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。 ボリンジャーバンドのボージは見極めが難しい バンドが最大限に拡大するタイミングをリアルタイムで見極めることが難しいことが、ボージを利用する際の課題として挙げられます。 ボラティリティが大きくなるほど、ボリンジャーバンドのバンド幅は広がり続けます。 したがって、バンドが最大限拡大しているタイミングをボリンジャーバンドだけから判断するのは難しく、後から振り替えてから初めてボージだったと分かる場面も多いのです。 したがってボージをより正確に見極めるためには、ボリンジャーバンドだけでなく他のインジケーターやテクニカル指標を組み合わせる必要があります。 トレンド方向と逆のバンドが先に収縮する傾向がある ボリンジャーバンドのバンドは、トレンドと反対方向のバンドが先に収縮する傾向があります。 例えば、上昇トレンドのエクスパンションが発生した場合、ボージ発生時には先に-2σのバンドが縮小し始める傾向があるのです。 ボージの見極めはボリンジャーバンド単体だけでは難しいと解説しましたが、このようなバンド幅が縮小する際の特徴を知っておけばボージの見極めに役立つでしょう。 したがってボージを見極める際には、バンド幅だけでなく、トレンドと反対のバンドが収縮しているのかにも注目してみるようにしましょう。 ボージの見極めに役立つ3種類のテクニカル分析ツール ボージの見極めに役立つテクニカル分析ツールとして、以下の3つが挙げられます。 それぞれについて詳しく解説していきます。 その1:オシレーター系インジケーター 1つ目は、オシレーター系インジケーターです。 オシレーターとは相場の過熱感を主観的な感覚ではなく、数値として把握できるインジケーターです。 代表的なオシレーター系インジケーターとして「RSI」や「MACD」が知られています。 オシレーター系インジケーターの数値が買われすぎ・売られすぎの水準を表していると、そろそろボージが発生する可能性が高いと判断できます。 その2:BandWidth 2つ目は、上下のバンド幅を数値で表してくれるインジケーター「BandWidth」です。 BandWidthでは、以下の計算式で上下のバンド幅が計算され、数値が高まれば高まるほどバンド幅が最大限に拡大していることを表します。 BandWidth =(+2σバンドの値--2σバンドの値)÷ 移動平均線の値 BandWidthの数値が、過去にボージが発生した数値まで高まるとそろそろボージが発生する可能性が高いと判断できます。 その3:サポート・レジスタンスライン 3つ目は、サポート・レジスタンスラインです。 サポート・レジスタンスラインを利用してボージを見極めることはできませんが、トレンド終了場所の目安を立てるのに役立ちます。 例えば、エクスパンションが発生し続け、そろそろボージが発生するかもしれないというタイミングにきたとします。 そのタイミングで、相場価格がサポート・レジスタンスライン付近を推移しているとトレンド終了の可能性が高いといえるのです。 […]
ボリンジャーバンドとは、相場のトレンドやボラティリティの大きさを視覚的に分かりやすく確認できるトレンド系インジケーターです。
ボリンジャーバンドにはバンドの形状によって様々な見方がありますが、ボージはバンド幅が最も大きく拡大している形状であり、トレンド終了を表します。
「ボージはどのようにして判断できるのか」
「ボージをどのように実際のトレードに活用したらいいのか」
ボリンジャーバンドのボージと聞くと、上記のような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
ボージのタイミングが分かると、トレンドの終了が判断でき利益確定に役立ちますが、見極めるのが難しい点が課題として挙げられます。
しかしインジケーターや他のテクニカル指標を組み合わせることで、ボージを見極める精度を高められるのです。
この記事では、ボリンジャーバンドのボージについて、概要から見極め方、トレードでの利用方法に至るまで以下の7つの項目で詳しく解説していきます。
- ボリンジャーバンドのボージとは
- ボリンジャーバンドの流れを確認しておく
- ボリンジャーバンドのボージは見極めが難しい
- ボージの見極めに役立つ3種類のテクニカル分析ツール
- ボリンジャーバンドのボージを利用した2つのトレード手法
- ボージをトレードで利用する際の2つの注意点
- まとめ
ボリンジャーバンドのボージとは
ボージとは、ボリンジャーバンドのバンド幅が最も大きく拡大している現象です。
ボリンジャーバンドのバンド幅は、相場価格のボラティリティが大きくなると拡大し、小さくなると縮小します。
したがってボージは、トレンド相場の中で最もボラティリティが最も高まっている瞬間であることを表します。
ボージはトレンド終了のサインでもある
相場価格に変動が起きると、エクスパンションが発生しトレンド相場となります。そしてボラティリティが最大限に高まり、トレンドがピークに達するとボージが現れます。
そしてボージ発生後はトレンドが一旦終了し、バンド幅が閉じ始めて再びレンジ相場へ推移します。
したがってボージが発生したという事は、ボラティリティが最も高まっている瞬間であると同時に、トレンド終了のサインでもあるのです。
ボリンジャーバンドのエクスパンションについては、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
ボリンジャーバンドの流れを確認しておく
ボージの概要を理解したところで、相場においてボージがどのような流れで発生するのか、ボリンジャーバンドの流れを踏まえつつみていきましょう。
相場においてボリンジャーバンドは、基本的に以下の形で推移します。
- スクイーズ
- エクスパンション
- バンドウォーク
- ボージ
まずレンジ相場では、ボリンジャーバンドはスクイーズの状態です。そしてレンジ相場からトレンド相場に変化するとエクスパンションが発生します。
トレンドが強く継続する場合はバンドウォークが発生し、トレンドのピーク時にはボージが現れます。
ボージ発生後、バンド幅は閉じていき再びスクイーズの状態となるというのが一連の流れです。
実際、バンドウォークが発生しなかったり、ボージから再びエクスパンションが発生したりすることもありますが、基本的な流れは上記になると覚えておきましょう。
ボリンジャーバンドのそれぞれの形については、以下の記事で詳しく解説しているのでぜひ参考にしてください。
ボリンジャーバンドのボージは見極めが難しい
バンドが最大限に拡大するタイミングをリアルタイムで見極めることが難しいことが、ボージを利用する際の課題として挙げられます。
ボラティリティが大きくなるほど、ボリンジャーバンドのバンド幅は広がり続けます。
したがって、バンドが最大限拡大しているタイミングをボリンジャーバンドだけから判断するのは難しく、後から振り替えてから初めてボージだったと分かる場面も多いのです。
したがってボージをより正確に見極めるためには、ボリンジャーバンドだけでなく他のインジケーターやテクニカル指標を組み合わせる必要があります。
トレンド方向と逆のバンドが先に収縮する傾向がある
ボリンジャーバンドのバンドは、トレンドと反対方向のバンドが先に収縮する傾向があります。
例えば、上昇トレンドのエクスパンションが発生した場合、ボージ発生時には先に-2σのバンドが縮小し始める傾向があるのです。
ボージの見極めはボリンジャーバンド単体だけでは難しいと解説しましたが、このようなバンド幅が縮小する際の特徴を知っておけばボージの見極めに役立つでしょう。
したがってボージを見極める際には、バンド幅だけでなく、トレンドと反対のバンドが収縮しているのかにも注目してみるようにしましょう。
ボージの見極めに役立つ3種類のテクニカル分析ツール
ボージの見極めに役立つテクニカル分析ツールとして、以下の3つが挙げられます。
- オシレーター系インジケーター
- BandWidth
- サポート・レジスタンスライン
それぞれについて詳しく解説していきます。
その1:オシレーター系インジケーター
1つ目は、オシレーター系インジケーターです。
オシレーターとは相場の過熱感を主観的な感覚ではなく、数値として把握できるインジケーターです。
代表的なオシレーター系インジケーターとして「RSI」や「MACD」が知られています。
オシレーター系インジケーターの数値が買われすぎ・売られすぎの水準を表していると、そろそろボージが発生する可能性が高いと判断できます。
その2:BandWidth
2つ目は、上下のバンド幅を数値で表してくれるインジケーター「BandWidth」です。
BandWidthでは、以下の計算式で上下のバンド幅が計算され、数値が高まれば高まるほどバンド幅が最大限に拡大していることを表します。
BandWidth =(+2σバンドの値--2σバンドの値)÷ 移動平均線の値
BandWidthの数値が、過去にボージが発生した数値まで高まるとそろそろボージが発生する可能性が高いと判断できます。
その3:サポート・レジスタンスライン
3つ目は、サポート・レジスタンスラインです。
サポート・レジスタンスラインを利用してボージを見極めることはできませんが、トレンド終了場所の目安を立てるのに役立ちます。
例えば、エクスパンションが発生し続け、そろそろボージが発生するかもしれないというタイミングにきたとします。
そのタイミングで、相場価格がサポート・レジスタンスライン付近を推移しているとトレンド終了の可能性が高いといえるのです。
このようにボリンジャーバンドだけでなく、複数のテクニカルツールを組み合わせることでボージを見極められる精度を高められます。
ボリンジャーバンドのボージを利用した2つのトレード手法
ボリンジャーバンドのボージをトレードで利用する方法としては、以下の2つがあります。
- ボージの発生で利益確定をする
- トレンド転換を狙った逆張りトレード
それぞれについて詳しく解説していきます。
その1:ボージの発生で利益確定をする
ボリンジャーバンドのボージはトレンド終了のサインであるので、ボージ発生を利益確定の目安とすることができます。
ボリンジャーバンドでは、エクスパンションやバンドウォークをエントリー基準にするという使い方はよく知られています。
しかしボリンジャーバンドで利益確定の目安とできるのはボージのみです。
そこでボージの発生で利益確定をすると決めておくと、ボリンジャーバンドのみでエントリーから決済まで可能になります。
加えて、価格が一旦止まりそうな水平ラインや、オシレーターで分かる相場の過熱感を確認することでより利益確定の精度が高められます。
その2:トレンド終了を狙った逆張りトレード
ボージは利益確定だけでなく、トレンド終了を狙った逆張りトレードでも利用できます。
ボリンジャーバンドは、バンドの中に相場価格が戻る確率を計算できることから、逆張りに利用されることが多々あります。
一般的に良く知られているのは、±2σ・3σバンドでの逆張りですが、もし価格が戻らずトレンドが発生してしまうと損切りとなってしまいます。
そこでトレンド終了のサインであるボージと、バンドを組み合わせて逆張りすることで逆張りの精度を高められるのです。
具体的にはボージ発生のタイミングで再び±2σ・3σバンドに価格が戻った際に逆張りを行います。
ボージをトレードで利用する際の2つの注意点
トレードでボージを利用する場合、以下の2つのポイントに注意するようにしましょう。
- トレンドが必ず転換するとは限らない
- 逆張りが成功しないこともある
それぞれ詳しく解説していきます。
その1:トレンドが必ず転換するとは限らない
ボージは一旦トレンド相場がピークを迎えて、ボラティリティが小さくなるというサインですが、必ずしもボージ発生後からトレンド転換するとは限りません。
ボージが発生したものの、一旦ボラティリティが弱まったのはトレンドの押し目や戻りを形成しているからであり、再び同じ方向のトレンドが発生するというケースもあります。
したがって、ボージはトレンド転換のサインではなく、トレンドが一旦終了するというサインであるということを忘れないようにしましょう。
その2:逆張りが成功しないこともある
ボージを利用することで逆張りトレードの精度を高められますが、トレンドが終了せずに逆張りが成功しないこともあります。
特にボージは発生の見極めが難しく、ボージが発生したと思ったのにまだトレンドが継続してしまうということもあるのです。
基本的にトレンド方向に逆らった逆張りは、損切りが難しく、失敗してしまうと大きな損失を抱えてしまうこともあります。
したがってボリンジャーバンドの利用に慣れてからボージを利用した逆張りに挑戦することをおすすめします。
まとめ
ボリンジャーバンドのボージについて、ボージで判断できるトレードサインからボージの見極めるためのコツや、トレードでの活用方法に至るまで詳しく解説してきました。
ボージは、唯一トレンド終了を判断できるボリンジャーバンドの形ですが、ボリンジャーバンド単体では見極めが難しい点が課題として挙げられます。
したがってボージをより正確に見極めたいという場合は、ボリンジャーバンド以外のインジケーターやテクニカル指標を組み合わせてみるようにしましょう。