トレードルールこそがトレードで成功する秘訣|それでも守れない人が多い理由は?

この記事では、トレードルールが守れない原因について解説していきます。

トレードで成功する秘訣は「トレードルールを守ること」です。

しかし実際にトレードをしてみると、トレードルールを守り続けることがいかに困難なことであるかが分かります。

頭ではトレードルールを守ることが大切であると分かっていても、なぜ実際のトレードになると実行できないのでしょうか。

この記事では、トレードルールに関する以下の4つについて解説していきます。

  • トレードルールとは
  • トレードルールを破るとどうなる?
  • トレードルールが守れない原因
  • トレードルールを守れるようにするには?

トレードルールとは

トレードルールとは、どのようなトレードを行うのかを定めた自分ルールのことです。

トレードルールでは、

  • トレードする通貨ペア
  • トレードする時間足
  • エントリー条件
  • 決済条件
  • 1トレード当たりのリスク額

以上のようなものを定めます。

トレードルールの内容は、過去のチャートを使った「過去検証」を行った上で決定するのが一般的です。

トレードルールは、過去検証を通して優位性があると証明されたものでなくてはならず、一貫して守り続けることで安定したトレード成績を実現することができます。

トレード手法の作り方は?検証を行う上での注意点も徹底解説

トレードルールを破るとどうなる?

トレーダーが長期的に安定したトレード成績を実現するためには、トレードルールを守り続けることが大切です。

では逆に、トレードルールを破ってしまうとどうなってしまうのでしょうか。

ここでは、トレードルールを破ってしまうことで発生する問題を解説していきます。

  • 優位性を失う
  • トレードの敗因を分析できない

優位性を失う

トレードルールを破ってしまうと、トレードルールが本来持っている優位性を失ってしまいます。

トレードにおける優位性を理解するためには、大数の法則について知っておく必要があります。

一見偶然に見える事象であっても、大量に観察されればその事象がある規則性をもって発生していることがわかります。例えば、サイコロを振って1の目の出る確率は、振る回数を増やせば増やすほど6分の1に近づいていきます。この法則を「大数の法則」といいます

weblio辞書

大数の法則に則れば、トレードルールの優位性は、トレードルールを何度も使い続けることによってしか味方につけることができません。

つまり、どれだけ優秀なトレードルールだったとしても、トレードルールを途中で破ってしまった場合、その瞬間トレードルールが持っていた優位性は失われてしまいます。

トレードの敗因を分析できない

トレードルールを破ってしまうと、後からトレードの敗因を分析することが困難になってしまいます。

毎回のトレードで同じアプローチをとっていれば、集まったトレードデータから敗因を分析することができます。

一方でトレードルールを守らないトレードが存在していると、トレードデータにノイズが生じてしまい、正確な分析結果を得ることができません。

例えば、20日移動平均線を使ったトレードルールの改善点をトレードデータから探すとします。

ただしトレードルールを守れずに、何回かのトレードでは50日移動平均線を使っていたとなった場合、トレードデータが示している成績は正確に20日移動平均線を評価しているとは言えなくなってしまいます。

このように、トレードルールを破ってトレードしてしまうと、今後の自分のトレードを改善することすら難しくなってしまします。

【テクニカル分析】移動平均線とは?種類・活用法をわかりやすく解説

トレードルールが守れない原因

トレードルールを守ることの重要性はトレーダーであれば何度も耳にしてきたことだと思います。

それにもかかわらず、なぜ多くのトレーダーがトレードルールを破ってしまうのでしょうか。

トレードルールを守れない原因は主に以下の3つが考えられます。

  • 短期的な目線でトレードしているから
  • ギャンブル感覚でトレードしているから
  • 自分のトレードルールに自信がないから

短期的な目線でトレードしているから

1つ目の原因は、短期的な目線でトレードしているからです。

前述のように、トレードの優位性を味方につけるためには、長期にわたってトレードルールを守り続ける必要があります。

つまり、直近のトレードで負けが連続していたとしても、長期的な優位性を信じて、トレードルールを守り続けなければなりません。

しかしトレーダーが短期的な目線でトレードを行っているのであれば、負けトレードが連続した時点で、トレードルールを手放してしまうでしょう。

短期間の成績で一喜一憂するのではなく、長期的な目線でトレーダーとして成功することを目指しましょう。

ギャンブル感覚でトレードしているから

2つ目の原因は、ギャンブル感覚でトレードしているからです。

トレードは一歩間違えれば、ギャンブルとなってしまいます。

トレードとの付き合い方は人それぞれなので、ギャンブルとしてトレードを行っても問題はありませんが、その場合トレーダーとしての成功は諦めましょう。

トレードを行うにあたっては、ギャンブラーのように振る舞うのではなく、カジノの胴元のように振る舞わなければなりません。

つまり、ビジネスとしてトレードを行う必要があります。

カジノ側はディーラーとしてギャンブルに参加しますが、カジノも株式会社である以上、確実に利益を上げなければなりません。

カジノではディーラー側に必ず有利になるようなギャンブルが提供されており、カジノ側はその優位性に従ってギャンブルを行うことで、毎年多くの利益を上げることができています。

トレーダーも同じで、ギャンブラー側になるのではなく、優位性を身に着けたカジノの胴元のように、トレードに向き合う必要があるのです。

自分のトレードルールに自信がないから

3つ目の原因は、自分のトレードルールに自信がないからです。

結局自分のトレードルールに自信がなければ、優位性が現れるまで一貫したトレードを続けることは難しいでしょう。

トレードにおける「自信」の重要性については、以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひ読んでみてください。

トレードに自信を持つことの重要性

トレードルールを守れるようにするには?

では、トレードルールを守り続けるためにはどうすれば良いのでしょうか。

ここでは、トレードルールを守れるようになるための施策を3つ紹介します。

  • 検証を行って、自信をつける
  • チャート画面に張り付かない
  • トレード日記をつける

検証を行って自信をつける

トレードルールを守り続けるためには「自信」が必要とお話ししましたが、そのためにはトレードルールの検証を徹底的に行うことが最も効果的です。

トレードルールを検証する際は、十分な量のトレードサンプルを集めることのできる期間の過去チャートを用意し、実際の売買モデルを適用させて仮想取引を行います。

検証を行っていると、途中で多くの改善点が見つかると思いますが、十分な量のトレードサンプルが集まるまでは、トレードルールに変更を加えないようにしましょう。

前述したように、正確なトレードサンプルを集めるためには、同一条件下での検証が必須です。

検証によって優位性のあるトレードルールを見つけ出すには、大変長い時間と労力がかかります。

実際、本記事の筆者が現在使用しているトレードルールは、1年以上の検証に費やした結果見つけ出すことができました。

しかし、多くの時間を割いて検証を行ったトレードルールに対しては、愛情にも似た「自信」が芽生えているもので、トレードルールを長期間にわたって守り続けるための原動力となっています。

【重要】トレード手法を過去検証する方法をポイントと共に解説

チャート画面に張り付かない

トレードチャンスを探すためにチャート画面に張り付いてしまうことは、ポジポジ病の原因となり、トレードルールを守り続けることの妨げとなってしまいます。

トレーダーが陥りがちなポジポジ病の原因や対策を解説

どんなにトレードルールに自信があったとしても、目の前に大きな値動きがあると、トレードルールを破ってエントリーしたくなってしまうものです。

まずは、人間の意志の弱さを真正面から認めるべきです。

トレーダーとしてステップアップするためには、人間の意志の弱さを認めたうえで、トレードルールを破ってしまう外的要因を排除する工夫をするべきです。

トレードルール無視のエントリーの要因となるトレード画面は、なるべく見ないようにするために、

  • アラート機能
  • IFD注文(新規注文と決済の指値注文を同時に発注)
  • OCO注文(決済の指値注文と損切りの逆指値注文を同時に発注)
  • IFO注文(新規注文、決済の指値注文、損切りの逆指値注文を同時に発注)

以上のような取引ツールの機能を利用するようにしましょう。

トレード日記をつける

トレード日記をつけることで、自身のトレード中の行動を客観視できるようになり、トレードルールを破ってしまいそうになる自分を制することができます。

トレード日記には、

  • トレード日時
  • トレード通貨ペア
  • トレードした根拠
  • トレード中の心理状態
  • 反省点

以上の要素を含めることをオススメします。

十分なトレード回数を重ねたころには、トレード日記は自分専用のトレード分析ツールとなります。

どんなトレード本を読むよりも、自分のトレード日記を見直すことの方が、有意義なトレード改善を行うことができるでしょう。

まとめ

ここまで多くのトレーダーの悩みである、トレードルールが守れないことに関して解説してきました。

本記事の要点は以下の3つです。

  • トレードルールを破ってしまうと、本来の優位性を失ってしまう
  • 短期的な目線でのトレードやトレードに対する自信の低さがトレードルールを破る原因になっている
  • 検証を通してトレードルールに対する自信を育むことでトレードルールを守れるようになる

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