グランビルの法則を使った売買手法を紹介!うまく使いこなすためのコツも
グランビルの法則とは、移動平均線の傾きや、移動平均線と相場価格との位置関係から、売買シグナルがわかる相場分析方法です。 移動平均線1つで8つの売買シグナルが分かるというシンプルさから、多くのトレーダーに利用されています。 「グランビルの法則だけでトレードが成り立つのか」 「グランビルの法則を使ってより精度の高い取引をしたい」 グランビルの法則を使った売買手法と聞くと、上記のような要望や疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。 グランビルの法則は優秀な売買シグナルを提供してくれますが、必ずしもそのサインが正しい訳ではありません。 グランビルの法則を他のインジケーターや分析手法と組み合わせることで、よりトレード精度を高められるのです。 この記事では、グランビルの法則を使った売買手法について、以下の6つの項目で詳しく解説していきます。 グランビルの法則とは グランビルの法則とは、移動平均線の傾きや、移動平均線と相場価格との位置関係から、売買シグナルを見つける相場分析方法です。 グランビルの法則では、主に200期間移動平均線が使われます。 そして200期間移動平均線を基準にして、相場において買い手と売り手どちらが有利なのかを判断するのです。 具体的には、相場価格が200期間移動平均線より上にあれば買い手が有利、下にあれば売り手が有利であると判断できます。 またグランビルの法則では、相場価格が移動平均線から乖離しすぎると、再び移動平均線付近に戻ろうとする性質も活用されます。 グランビルの法則で分かる8つの売買シグナル グランビルの法則には4つの買いシグナルと、4つの売りシグナルの合計8つの売買シグナルがあります。 それぞれの売買シグナルについて以下の表にまとめました。 買いシグナル1 上向きまたは横ばいになっている移動平均線を相場価格が上抜ける 買いシグナル2 相場価格が上向きの移動平均線を一時的に下回り、再度上回る 買いシグナル3 上向きの移動平均線に向けて一時的に価格が下落したが、下抜けはすることなく上昇 買いシグナル4 相場価格が下向きの移動平均線から大きく下向きに乖離 売りシグナル1 下向きまたは横ばいになっている移動平均線を相場価格が下抜ける 売りシグナル2 相場価格が下向きの移動平均線を一時的に上回り、再度下回る 売りシグナル3 下向きの移動平均線に向けて一時的に価格が上昇したが、上抜けはすることなく下落 売りシグナル4 相場価格が上向きの移動平均線から大きく上向きに乖離 買い・売りシグナル1〜3は順張り、買い・売りシグナル4は逆張りの売買シグナルです。 買いシグナルと売りシグナルの仕組みは基本的に同じですので、一度に全ての法則を覚えるのが難しいという方は、まず買い・売りどちらかから使ってみてください。 グランビルの法則における8つの売買シグナルについては、以下の記事で詳しく解説しているので、是非参考にしてみてください。 ≫グランビルの8つの法則をわかりやすく解説!うまく使いこなすためのコツも紹介 他のインジケーターや分析方法と組み合わせると精度が上がる グランビルの法則は、移動平均線1つでエントリーから決済まで完結できるシンプルな相場分析方法です。 しかしトレードの根拠が1つである分、時には法則通りに機能しないこともあったり、決済方法が曖昧であったりと欠点もあるのです。 そこで他のインジケーターや分析方法と組み合わせてグランビルの法則の欠点を補うことで、よりトレードの精度を高められます。 ≫テクニカル分析で活用されるトレンド系インジケーターとは?具体的な活用方法も解説! グランビルの法則を使った5つの売買手法 グランビルの法則を使った売買手法として、以下の5つを紹介していきます。 その1:グランビルの法則の売買シグナル通りに取引をする グランビルの法則1つだけでも、エントリーから決済までを完結可能です。 例えば買いシグナル1〜3を使って、順張りエントリーを行ったとします。 決済シグナルとしては、相場価格が移動平均線から乖離しすぎると、移動平均線付近に戻ろうとする性質を利用します。 トレンドが継続し、ある程度相場価格が移動平均線から乖離したところで決済することで取引は完了です。 しかし相場価格が移動平均線から乖離したら決済という水準は、移動平均線だけだと主観的になりがちです。 したがってのちで紹介する分析方法やインジケーターと組み合わせた売買手法の利用がオススメです。 その2:グランビルの法則とダウ理論を使った順張り ダウ理論とは、米国の証券アナリストであるチャールズ・ダウが提唱したトレンド相場を発見するのに役立つ相場分析理論です。 ダウ理論では、高値・安値の両方が切り上がっている(下がっている)と上昇(下降) トレンドだと判断できます。 […]
グランビルの法則とは、移動平均線の傾きや、移動平均線と相場価格との位置関係から、売買シグナルがわかる相場分析方法です。
移動平均線1つで8つの売買シグナルが分かるというシンプルさから、多くのトレーダーに利用されています。
「グランビルの法則だけでトレードが成り立つのか」
「グランビルの法則を使ってより精度の高い取引をしたい」
グランビルの法則を使った売買手法と聞くと、上記のような要望や疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
グランビルの法則は優秀な売買シグナルを提供してくれますが、必ずしもそのサインが正しい訳ではありません。
グランビルの法則を他のインジケーターや分析手法と組み合わせることで、よりトレード精度を高められるのです。
この記事では、グランビルの法則を使った売買手法について、以下の6つの項目で詳しく解説していきます。
- グランビルの法則とは
- グランビルの法則で分かる8つの売買シグナル
- 他のインジケーターや分析方法と組み合わせると精度が上がる
- グランビルの法則を使った5つの売買手法
- グランビルの法則をトレードで活用する際の2つの注意点
- まとめ
グランビルの法則とは
グランビルの法則とは、移動平均線の傾きや、移動平均線と相場価格との位置関係から、売買シグナルを見つける相場分析方法です。
グランビルの法則では、主に200期間移動平均線が使われます。
そして200期間移動平均線を基準にして、相場において買い手と売り手どちらが有利なのかを判断するのです。
具体的には、相場価格が200期間移動平均線より上にあれば買い手が有利、下にあれば売り手が有利であると判断できます。
またグランビルの法則では、相場価格が移動平均線から乖離しすぎると、再び移動平均線付近に戻ろうとする性質も活用されます。
グランビルの法則で分かる8つの売買シグナル
グランビルの法則には4つの買いシグナルと、4つの売りシグナルの合計8つの売買シグナルがあります。
それぞれの売買シグナルについて以下の表にまとめました。
買いシグナル1 | 上向きまたは横ばいになっている移動平均線を相場価格が上抜ける |
買いシグナル2 | 相場価格が上向きの移動平均線を一時的に下回り、再度上回る |
買いシグナル3 | 上向きの移動平均線に向けて一時的に価格が下落したが、下抜けはすることなく上昇 |
買いシグナル4 | 相場価格が下向きの移動平均線から大きく下向きに乖離 |
売りシグナル1 | 下向きまたは横ばいになっている移動平均線を相場価格が下抜ける |
売りシグナル2 | 相場価格が下向きの移動平均線を一時的に上回り、再度下回る |
売りシグナル3 | 下向きの移動平均線に向けて一時的に価格が上昇したが、上抜けはすることなく下落 |
売りシグナル4 | 相場価格が上向きの移動平均線から大きく上向きに乖離 |
買い・売りシグナル1〜3は順張り、買い・売りシグナル4は逆張りの売買シグナルです。
買いシグナルと売りシグナルの仕組みは基本的に同じですので、一度に全ての法則を覚えるのが難しいという方は、まず買い・売りどちらかから使ってみてください。
グランビルの法則における8つの売買シグナルについては、以下の記事で詳しく解説しているので、是非参考にしてみてください。
≫グランビルの8つの法則をわかりやすく解説!うまく使いこなすためのコツも紹介
他のインジケーターや分析方法と組み合わせると精度が上がる
グランビルの法則は、移動平均線1つでエントリーから決済まで完結できるシンプルな相場分析方法です。
しかしトレードの根拠が1つである分、時には法則通りに機能しないこともあったり、決済方法が曖昧であったりと欠点もあるのです。
そこで他のインジケーターや分析方法と組み合わせてグランビルの法則の欠点を補うことで、よりトレードの精度を高められます。
≫テクニカル分析で活用されるトレンド系インジケーターとは?具体的な活用方法も解説!
グランビルの法則を使った5つの売買手法
グランビルの法則を使った売買手法として、以下の5つを紹介していきます。
- グランビルの法則の売買シグナル通りに取引をする
- グランビルの法則とダウ理論を使った順張り
- グランビルの法則とダイバージェンスを組み合わせる
- トレンド転換・押し目でチャートパターンを確認する
- 複数の移動平均線を表示する
その1:グランビルの法則の売買シグナル通りに取引をする
グランビルの法則1つだけでも、エントリーから決済までを完結可能です。
例えば買いシグナル1〜3を使って、順張りエントリーを行ったとします。
決済シグナルとしては、相場価格が移動平均線から乖離しすぎると、移動平均線付近に戻ろうとする性質を利用します。
トレンドが継続し、ある程度相場価格が移動平均線から乖離したところで決済することで取引は完了です。
しかし相場価格が移動平均線から乖離したら決済という水準は、移動平均線だけだと主観的になりがちです。
したがってのちで紹介する分析方法やインジケーターと組み合わせた売買手法の利用がオススメです。
その2:グランビルの法則とダウ理論を使った順張り
ダウ理論とは、米国の証券アナリストであるチャールズ・ダウが提唱したトレンド相場を発見するのに役立つ相場分析理論です。
ダウ理論では、高値・安値の両方が切り上がっている(下がっている)と上昇(下降)
トレンドだと判断できます。
まずダウ理論と移動平均線の傾きをみて、相場においてトレンドが発生しているのか、またトレンドがどの方向なのかを確認します。
そして確認したトレンド方向と同じ方向の売買サインがグランビルの法則で発生した場合にエントリーを行うのです。
例えば、高値・安値が切りあがっていてダウ理論で上昇トレンドだと判断した場合は、買いシグナル1〜3を狙います。
その3:グランビルの法則とダイバージェンスを組み合わせる
ダイバージェンスとは、オシレーターと相場価格の動きが逆になる現象であり、トレンドの転換を表します。
トレンド転換のシグナルであるダイバージェンスは、グランビルの法則におけるトレンド転換時のエントリーや逆張りのシグナルと相性が良いのです。
例えば、グランビルの法則における買い・売りシグナル4発生時に、ダイバージェンスが発生していると逆張りが成功しやすくなります。
そして買い・売りシグナル1とダイバージェンスを組み合わせると、より正確にトレンド初期からポジションを保有できるようになります。
またグランビルの法則を使って順張りエントリーをした場合は、ダイバージェンスを決済シグナルとして利用することもオススメです。
その4:トレンド転換・押し目でチャートパターンを確認する
グランビルの法則における売買サインと相性のいいチャートパターンはたくさんあります。
例えば、買い・売りシグナル1のようなトレンド転換のサイン時に、ダブルトップやダブルボトムのようなチャートパターンが発生するとよりトレンド転換の確率が高まります。
また買い・売りシグナル2や3のような押し目や戻りでエントリーを行う際に、三角持ち合いが発生すると、三角持ち合いのブレイクを根拠としてポジションを保有できるのです。
このようにグランビルの法則発生時に、チャートパターンが成立しているかどうかも確認してみるようにしましょう。
その5:複数の移動平均線を表示する
グランビルの法則を利用する際に、期間の異なる複数の移動平均線を表示することもオススメです。
グランビルの法則では一般的に200期間の長期移動平均線が用いられます。
そこで20期間や100期間など短期・中期の移動平均線も表示させることで、より細かくトレンドが把握できるのです。
≫【テクニカル分析】移動平均線を2本使ったトレード手法を解説
しかし短期の移動平均線を表示する際は、グランビルの法則における売買シグナルが発生しやすくなってしまうことには注意しなければなりません。
売買シグナルが発生しやすくなる分、だましも多くなるので、グランビルの法則の確認には中・長期の移動平均線を利用するのがよいでしょう。
グランビルの法則をトレードで活用する際の2つの注意点
グランビルの法則をトレードで活用する際には以下の2つの点に注意するようにしましょう。
- ダウ理論と組み合わせる際はエントリーをしっかり待つ
- 組み合わせる分析方法を増やしすぎない
その1:ダウ理論と組み合わせる際はエントリーをしっかり待つ
ダウ理論とグランビルの法則を組み合わせる際は、エントリー前にしっかりとダウ理論でトレンド発生の条件を満たしているかどうか確認するようにしましょう。
グランビルの法則の売買サインが発生したからといって、ダウ理論でトレンドが確認ができていないのにもかかわらず、焦ってエントリーをしてしまうのは避けなければなりません。
たとえば、ダウ理論で下降トレンドなのに、相場価格が移動平均線を上回ったら買ってしまうと、それはただの戻りで再び下落トレンドが発生してしまう可能性があるのです。
特にトレンド転換時は、このようにグランビルの法則の売買サインにつられて、焦ってエントリーをしてしまいがちなので注意するようにしましょう。
その2:組み合わせる分析方法を増やしすぎない
グランビルの法則と他のインジケーターや分析手法を組み合わせることで、トレードの精度を高められますが、組み合わせる分析方法を増やしすぎるのはよくありません。
あまり多くの分析方法を組み合わせすぎると、売買条件が成立する頻度が少なくなり、なかなかエントリーができなくなってしまうのです。
また移動平均線と相場価格だけで売買シグナルがシンプルに分かることがグランビルの法則におけるメリットの1つです。
多くのインジケーターをチャートに表示しすぎるとグランビルの法則のメリットであるシンプルさが失われてしまいます。
グランビルの法則と組み合わせるインジケーターや分析方法は、1~3個程度に抑えておきましょう。
まとめ
グランビルの法則を使った売買手法を5つ紹介しました。
グランビルの法則は非常に役立つ売買シグナルを提供してくれますが、完璧な分析手法であるわけではなく、時にはシグナル通りに機能しないこともあります。
他の分析方法やインジケーターと組み合わせることで、よりグランビルの法則の精度を高められるのです。
今回紹介した手法はどれも簡単に利用できますが、グランビルの法則以外にもインジケーターや分析方法に関する知識が必要になります。
ダウ理論やチャートパターンはトレードの基礎となる知識なので、グランビルの法則とともにまず学んでみるとよいでしょう。